おはようございます。心理カウンセラーの八納慧果(さとか)です。
まずは、人間関係の改善する(5)〜気持ちは言わないと伝わらない〜 をご覧ください。
身近で親しい人にほど、自分の感情や気持ちは言葉で伝えることが必要です。
ただ、伝えることに慣れていない人は、状況を話すことで、感情や気持ちも
伝えたつもりになっていることがあります。
ある女性(仮にJさんとします)と話していた時のことです。
毎年、彼と郊外のイルミネーションを車で行くのが恒例になっているそうです。
大勢の人が集うので、駐車場は混み合い、どうしても帰るのが遅くなってしまいます。
Jさんは楽しみなのですが、何時間も車に乗るのは大変なので、彼に次のように伝えました。
Jさん:「車に長時間乗るのは大変だから、電車にしようよ。しんどいし」
彼:「大丈夫だよ。車の運転するの好きだよ」
Jさん:「でも、途中でトイレに行きたくなったらどうするの。困るよ」
彼:「行きたくなったらすぐに言って。なんとかするよ」
Jさん:「なんとかって、、、」
最後は、彼に押し切られる形になってしまう。
でも、Jさんなりに伝えたいことは言っているのでこれでいいのかな、と思いつつ、
でも、どこかすっきりしない気持ちがある。そんな感じのようでした。
私はJさんに尋ねました。
「Jさんが彼に一番伝えたいことは何ですか?」
するとJさんは次のように答えました。
「彼が長距離を運転するのが心配なんです。私はただ座っていればいいですけど、
長時間の運転ってしんどいじゃないですか?
けど、彼にいくら言っても、大丈夫、大丈夫としか言わなくて、、、」
私:「彼に、心配だって伝えましたか?」
Jさん:「心配、という言葉では伝えてないです。
でも、伝わっていると思うんですけど、、、。伝わってないですかね??」
私:「Jさんの先ほどの会話はすべて状況説明です。だから、彼には伝わっていないと思いますよ」
Jさん:「伝わっていないですか?そうですか、、、。気持ちを表す言葉で伝えないと
伝わらないんですね。今度から、そう言ってみます」
状況を説明するのではなく、自分の気持ちや感情を言葉にする。
相手との会話にちぐはぐしたものを感じる時、本当に言いたい気持ちや感情が
伝わっていない可能性があります。