人間関係の極意「性格が原因ではない」

人間関係に悩んでいる方の多くは「自分の性格が悪いから、人とうまく繋がれないんだ」と思われています。はっきり言います。「性格の問題ではありません!」
人とのやり取りを後から、あれこれ考えて、「ああすれば良かった、こう言っておけばよかった」と思い悩むのは、真面目で、神経症的な気質が一因であるのは事実です。ですが、人とのやり取りそのものは、性格が引き起こしているわけではないのです。
人は人と親しくなると、ある特定のパターンにはまる傾向になります。どんな人でもこのパターンに、強弱の差こそあれ、はまるのです。 そして、そのパターンから抜け出すには、方法を知ればいいのです。方法さえわかれば、真面目な人は淡々と取り組むことができます。逆に言うと、その真面目に物事に取り組む気質がプラスに働きます。

人間関係を改善する上で、人との間で起きる「パターン」に気づくことは、とても大切です。例えば、いつもイライラしているわけではないのに、あの友達にイライラすることが多い。どうしてだろう??その理由を探ります。すると、「その友達はいつも返事が曖昧だ」「友達は待ち合わせには遅刻してくる」「友達はすぐに約束を忘れるから、任せておけない」「友達はニコニコしてるけど、うっかりミスが多い」

このように見ていくと、「はっきりしない」「時間を守らない」「責任感がない」「ちゃんとしていない」、このような人に「イライラする」ということが分かります。と、いうことは、自分は、イライラを感じてしまうこの人たちに比べて、ほんの少しだけ(または、大いに、かもしれませんが)、「はっきりしている」「時間を守る」「責任感がある」「ちゃんとしている」ということが分かります。性格の問題というよりも、この人たちと比べて、少しでも差を認識すると、それが「イライラ」に結びついてしまうということなのです。なので、このようなタイプの人に会うと「イライラする」と知っておけば、実際に遭遇しても、「このタイプの人だから、イライラしてるんだ」と、冷静にイライラしている状態を見ることができます。

これが、「パターンに気づく」ということです。パターンに気づくと、人間関係の悩みから、半分は抜け出しています。悩みから抜け出すと人は冷静になれるので、どのように対応していけばいいのかを具体的に考えられるようになります。