違いを楽しめば、人間関係はもっとラクになる

世の中には、自分とまったく同じ人間なんていません。だからこそ、人と人とが近づけば、当然のように「考え方が違う!」という場面に直面します。

例えば、「計画をきちんと立てて、スムーズに進めるのが正義!」というタイプと、「その場のノリで、自由に動くのが楽しいじゃん!」というタイプ。こんな二人が同じ空間で過ごせば、どこかでぶつかるのは当たり前です。

でも、不思議なことに、こうした全く違うタイプの人同士が惹かれ合い、恋人になったり、夫婦になったりします。「この人の自由さに憧れる!」「この人の計画性が頼もしい!」なんて思いながら。しかし、年月が経つと、最初に魅力的だったはずの違いが、イライラの原因に変わってしまうのです。

「なんでいつも計画通りにしないの?いい加減にしてよ!」 「なんでそんなに細かいの?もっと楽に生きたら?」

こうして、お互いの違いにストレスを感じ、関係がギクシャクしていく。最悪、破綻へと向かうこともあります。でも、ちょっと待ってください。最初に惹かれたのは、その「違い」だったはず。だったら、その違いをどう受け入れ、うまく付き合っていくかがカギになります。

ここで重要なのは、「相手を変えようとしない」こと。人は、自分が正しいと思っているので、パートナーや友人に対して「こうするべき!」と押し付けたくなる。でも、それをやったところで、相手は変わりません。むしろ、反発して余計に関係が悪くなるのがオチです。

では、どうすればいいのか?

答えはシンプル。「違いを自分に活用する」のです。

計画的な人は、相手の自由な発想を取り入れて、もう少し柔軟になる。自由な人は、相手の計画性を借りて、物事をもう少しスムーズに進めてみる。つまり、お互いの強みを活かし合うのです。

「私にはない視点を持っているな」「自分とは違うからこそ、新しい発見がある」

こう考えられるようになったとき、人間関係は一気にラクになります。違いを否定するのではなく、うまく活用する。それが、長く良い関係を築くための秘訣なのです。

違いにイライラするのではなく、違いを楽しむ。そういう生き方ができたら、人生はもっと面白くなるはずです。