「もっと頑張らないと!」
「私、サボってばかりなんです…」
そんなふうに、自分に厳しい言葉を口にする女性たちに、私はたびたび出会います。
真面目で、努力家で、責任感の強い方ほど、自分の「足りなさ」ばかりに目がいきます。
周囲からは「十分がんばっている」と見られていても、ご本人はそれをまったく認めていません。
試しに、その方のご家族や同僚、親しい友人10人に
「◯◯さんって、がんばってると思いますか?」
と聞いてみてください。
きっと全員が、「ものすごくがんばっている人です」と即答するでしょう。
でも、ご本人は「えっ、私が?」「そんなはずないですよ」と首を振ります。
そういう人は、ほんの少し息を抜いただけで、
「私、また怠けてる」
「やる気がないダメ人間」
と、自分を責めてしまうのです。
そんな方に、ぜひお伝えしたい言葉があります。
「“ええ加減”は、“いい加減”なんですよ」
「ええ加減」という言葉には、関西弁で「適当にやってる」ようなネガティブな響きがあります。
でも本来は、「ちょうどよいバランス」という意味もあるんです。
つまり、“がんばりすぎず、さぼりすぎず”という、心と体にちょうどいい「よい加減」。
実は、あなたが「サボってしまった」と思っているその瞬間こそが、ちょうど“いい加減”かもしれません。
なぜなら、日々全力で走っているあなたにとって、「ちょっと一息つく」くらいが、「ちょうど人並み」だと思うんです。
だから、肩の力を少し抜いてください。
“何もしない時間”に罪悪感を覚えなくていいんです。
自分を「がんばらせる」のではなく、「労わる」ことを覚えてください。
家事、仕事、親の介護や子どもの世話
――あなたはすでに、十分以上にがんばっています。
どうか、「ええ加減」であることに、自分に許してあげて下さい。
そして、今日も一日がんばった自分を、そっと抱きしめてくださいね!