夫の対応にモヤッとしたあなたへ|男女の脳の違いを知るとラクになる

※以下に述べるのは、あくまで「傾向」としての男女の思考の違いです。
すべての人に当てはまるわけではないことを、あらかじめご理解ください。

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男女の間で、こんなすれ違いが起きたことはありませんか?

ある日の夫婦の会話です。

妻:「今日、息子くんが学校から帰ってきて、何も言わずにふて寝しちゃって。
学校で何かあったのかなと思ったけど、無理に聞かない方がいいって言うし…
どうしたらいいか分からなくて…。ご飯も食べないまま寝ちゃったの。明日の朝、ちゃんと起きるかしら…」

夫:「じゃあ、俺が代わりに話聞いてみようか?男同士の方が話しやすいかもしれないし。大丈夫、任せておけ!」

妻:「あ……うーん……(なんか違う)」

夫(心の声):「あれ?完璧な対応だと思ったのに…」

このズレ、実は多くの女性が「あるある」と頷く場面ではないでしょうか。
一方、男性は「何が悪かったの?」と首をかしげるかもしれません。

この行き違いの原因は、「解決思考の男性」と「共感重視の女性」という、コミュニケーションスタイルの違いにあります。

一般的に男性は、物事を論理的に捉え、会話の中でも「どうしたら解決できるか」を重視します。
だから、妻の話を聞いた夫は、「解決策を提示することが愛情の表現」として、即座に動こうとするのです。

ところが、女性がその時に求めていたのは、「解決」ではなく、「共感」です。
「心配だったんだね」「きっと驚いたよね」「息子くんのことを大事に思ってくれてるんだね」
——そんな“気持ちに寄り添う言葉”が欲しかったのです。

このように、女性は「まず気持ちをわかってほしい」と感じている一方で、
男性は「悩みを早く取り除きたい」という“行動で示す愛”を大切にしています。
なので、男性がすぐに解決策を出すのは、「冷たいから」でも「分かっていないから」でもなく、
「あなたを大切に思っているからこそ」なのです。
だから、「解決案=愛情表現」と変換して受け取ってみてください。

また、会話の前に
「今日はただ話を聞いてほしいだけなの」
「一緒に考えてくれると嬉しい」
と伝えることで、男性も的確な対応がしやすくなります。

こんなふうに書くと、「なぜ、女である私の方が、夫に“会話の趣旨”までいちいち伝えなきゃいけないの? 気づいてよ!」
と思われるかもしれません。
でも、感情や感覚に関しては、女性のほうが男性よりも敏感にキャッチできる傾向があります。

だからこそ、「気づいてほしい」とモヤモヤするよりも、
「ただ話を聞いてくれるだけで嬉しいの」「今は共感してもらえたら安心する」と伝えるほうが、
夫も的確に反応できるようになります。
そして、そのやりとりを繰り返すことで、夫の中にも“感情に寄り添う習慣”が育っていくのです。

男女は、同じ“人間”でありながら、まるで“違う言語を話す生き物”のようなもの。
思考の違いを知り、歩み寄ることで、無駄な誤解やすれ違いは大幅に減らせます。