お金を通して見える、わたしの本音とは?

あなたにとって「お金」は、どんな存在ですか?

お金の本を読むと、「お金と友達になろう」「お金を出すときに“また戻っておいでね”と思うと戻ってくる」など、さまざまな言葉が出てきます。
素敵だなと思う一方で、どこか遠い世界の話のように感じる人もいるかもしれません。

たとえば、ある人は「お金は何かしてもらったお礼のしるし。だから、ありがとうを渡しているようなもの」と話してくれました。
別の人は「お金はエネルギー。人と人との間に流れる“信頼”が形になったもの」と言っていました。

言葉にすると難しく聞こえますが、結局のところお金は、人との関わりの中で生まれる“ありがとう”の証のようなものなのかもしれません。

さて、少し前、私は久しぶりに「一目惚れする服」に出会いました。
試着した瞬間、鏡の中の自分が少し笑っていました。
迷わず買いました。
お金とスカートを交換した瞬間、なぜか心が温かくなったのです。

帰り道、ふと「これは物々交換なんだ」と思いました。
自分の中の「ときめき」とお店の人の「届けたい」という気持ちを、お金が橋渡ししてくれたのだと感じました。

このとき、心のどこかで“お金って流れていくものなんだな”と思えたのです。
「貯めておかないと不安」とギュッと握りしめていた頃の私は、池の水を止めてしまったようなものでした。
流れを止めると、水は濁っていく。
お金も、同じかもしれません。

一方で、こんな気持ちになることもあります。
レジでカードを切る瞬間、「ああ、こんなに払うのか」と心がキュッとする。
仕事で報酬を受け取るとき、「こんなに頂いていいのかな」と罪悪感を覚える。
あるいは、「もっと欲しい」と思ってしまう自分を責める。

そんなとき、私たちは“お金”に心を揺さぶられています。
でも、それは「お金に問題がある」わけではなく、
お金を通して“自分が自分をどう扱っているか”が映し出されているだけなのです。

お金は、あなたの「自己価値」と「他者との信頼」を目に見える形で見せてくれる鏡。
お金と向き合うということは、自分との関係を見つめ直すことでもあるのかもしれません。