日常会話こそ、「台本」が必要な時がある 20190918

 
 
心理カウンセラーの八納慧果(やのうさとか)です。
 
俳優や女優が「自分とは全く違う人を演じる」と言っているのをよく耳にします。彼らは、ドラマや演劇の台本を覚え、何度もリハーサルをして、本番に臨みます。本番で一発OKになる場合もあれば、何度もNGを出してしまうこともあるようです。
 
私たちの日常会話でも、これと同じような行程を踏んだ方が、うまく会話がなりたつのではないか、と思う時があります。
 
すべての日常会話に「台本」が必要というわけではありません。
関係性がスムーズで、本心がほぼ口に出せる時は、必要ありません。
 
でも、
・この人との会話はいつも、最後には言い合いになってしまう
・思っていることを言葉にしたいけど、言葉にならず黙ってしまう
・一番近い人のはずなのに、歯車が噛み合わなくなってしまった
 
など、「人間関係をスムーズにしたい」との目的がはっきりしている場合は、「台本」を作り、リハーサルをする必要性を感じます。
 
結婚式のスピーチや会社でのプレゼン、学生時代の演説や英語のスピーチコンテスト。このような時には、必ず、台本を作って、何度も練習します。本番に強くて、練習なしでも大丈夫、という人もいるでしょうが、そんな人は稀です。
 
ここで、「日常会話なのに、そんな大げさなことしなくても」という意見が聞こえてきそうですが、顔を見ればケンカをしていた人同士が、「ケンカしない」会話をするには、ある意味、それまでの自分とはまったく変わる、俳優や女優が「自分とはまったく違う人を演じる」のは、なにも変わらないと思うのです。
 
・台本を書くのは難しそう
・リハーサルでうまくいっても、本番ではうまくいかないかも
・相手がいるのだから、台本通りにはいかないのでは?
 
といろいろ意見が出てきそうですが、頭で想像するよりも、実際の会話を紙に書いたり、PCに打ち込むと、現実味を帯びて、実際に会話しているシーンを思い浮かべやすくなります。
 
人間関係をスムーズにしたい人は、パートナー、子供、両親、仕事関係(上司や部下)など、とても近い相手である場合が多いです。だからこそ、「台本作り+リハーサル」と、今までにしたことがないことをしてみることも大切です。